ランエボでもチタンマフラー付けてるけど、チタンマフラーって名前の響きがいいじゃん?
名前だけじゃなくて音の響きもステンマフラーと違うしめっちゃ軽いし腐食や錆に強いしマジでいいやん。
値段が高いのがネックだけど。
まずはチタンについて講釈を垂れるけど、純チタンマフラーをありがたがるような物事の本質を理解できない人はすっ飛ばしてください。
「純」だからっていいわけじゃないよ。
チタンの特徴はざっくり以下の通り。
メリット
高耐食性、低温靭性、高強度、高耐熱性、低比重
デメリット
低剛性、低熱伝導率
価格がどうのこうのとか加工が云々とかはすっ飛ばし。
そう、チタンは剛性が低い。
大体の人が勘違いしてると思う。
ゆえに強度が強いのに剛性が低いと言われてもピンとこない人がほとんどだろう。
いや、強度と剛性って違うんかい、という人のために。
強度…物の強さの度合いで物がどのくらいの力に耐えられるか示した値
剛性…物体の変形のしにくさ(しやすさ)を表す値
全然違うものっすね。
チタンは頑丈だけど曲がりやすいって感じ。
ビーフジャーキーみたいな感じ。
めっちゃふにゃふにゃだけど嚙み切れないじゃん?まさにそれ。
ゴムみたいなもんだな。
で、チタンは熱伝導率が低い。
つまり熱の伝わり方が遅い。
暑い所に放置しても寒い所に放置しても温度変化が無い。
だけど熱しやすく冷めやすい。
熱伝導率が低いのに熱しやすく冷めやすいって矛盾してるんじゃないの!?
はいはい、物理的に別問題。
チタン低比重なので、単位体積あたりの1度上昇に必要な熱量(=「熱容量」)は同じ体積の鉄やステンレス鋼の約6割で済む。
つまり同じ大きさの火にかけた場合、チタンの方が鉄やステンレス鋼よりも6割程度の時間で温まるってこと。
ただ熱伝導率が悪いので火の当たっている場所しか熱くならない。
熱が広まらないってこと。
ってことはエントロピーの増加が緩やか?
まぁそういうわけでチタンマフラーは熱くなりやすいけど冷めやすい。
ステンレスよりも薄く作られるから余計そうなる。
薄いから早く冷めるとか言ってるだけじゃ浅はかだよな。
以上がチタンの特徴。
で、チタンには「純チタン」と「チタン合金」がある。
純チタンってのはその名の通り、成分の100%位がチタン。
チタン合金ってのは流通してるやつの大半が「Ti-6Al-4V」ってので、これはチタンに 6 % のアルミニウム、4 % のバナジウムを加えたもの。
純チタンの方がいい気がするけど全然違います。
純チタンはまぁ規格が色々あるけど、純チタンとチタン合金を比べると、純チタンは柔らかく高温に弱い。
それに比べるとチタン合金は高強度で高温に強い。
そしてチタン合金の方が金額的な意味で高価。
加工も大変なので高価。
おわかりいただけただろうか…
純チタンマフラーは熱に弱いわ曲がりやすいわなんですわ。
パッと見で区別出来るの?って話だけどパッと見て分かる。
純チタンは柔らかいのでパイプを曲げて作れる。
チタン合金は硬いので輪切りにしたパイプを繋げて曲げて作る。
はい、それでは見ていきましょう。
コペン乗りみんなが大好きであろうD-SPORTのチタンマフラー
D-SPORT
17400-R085T チタンテール コペン L880K |
素材はチタン。重量は1.46kgと純正より1.98kgも軽量です。
デュアルタイプ砲弾テールデザイン。(50.8φ→45.0φ×2→90.0φ×2)
チタンならではのルックス&サウンドがコペンをより魅力的に仕上げます。
はい、チタンと言っていますが純とも合金とも言っていません。
が、マフラーの作りを見れば分かります。
パイプの曲げ部分には何もありませんってことでこれは純チタンです。
つまり合金に比べたら熱に弱く強度も弱いっすね。
これが10万近くかぁ~
17400-B242 チタンマフラー コペン L400K |
純チタン材を贅沢に使用したフルチタンマフラー。
テール部はφ115の大口径としブルー~イエローゴールドのグラデーションを焼き入れ、上部にD-SPORTロゴを配置、“軽さ”と“排気効率”を重視した片側1本出しレイアウトとし純正比でおよそ3.9kg軽量( 純正リヤピース:6.6kg 本製品:2.7㎏)。
純チタンって書いてあるね。
けど贅沢に使用したってどういう意味か不明。
贅沢に使おうがチタン合金よりも弱いんすよ。コストは純チタンの方がかからないね♪
それで20万かぁ~
Jworks
BillWorks Bill Titan Muffler(ビルワークス ビルチタンマフラー) |
■メインパイプ
TTP340(1mm厚) オールチタン サイズ 50.8φ
■テールエンド
TTP(1mm厚) オールチタン
チタンの存在感とチタンならではのサウンドが魅力
Jworksスポーツマフラーの最高峰モデル。 材質のオールチタンによる徹底的な軽量化を実現すると同時に耐腐食性も向上。 テールエンドにはチタン特有の「焼き入れ」による美しいグラデーションをほどこし、高級感を際立たせ、チタンである存在感をアピールしています。 チタンの奏でるサウンドを一度耳にすれば貴方もチタンの虜に。
はい、これも純チタンですね。
18万かぁ。
Pal Sports
コペン専用 チタンマフラー |
チタン製2本出し
重さ:4.9kg
※ノーマルマフラー:9.6kg
いや、シンプルな説明っ
だけど画像を見ると曲がりの部分で輪切りで繋いでいる。
間違いなくチタン合金!
手間がかかってるぅ!!
それでいてお値段は20万円!
チタン合金で20万なら純チタンで20万出すよりも俺はいいと思うね。
現在新品で手に入るのはJworksだけなのか…
ってなわけでチタンマフラーにするならチタン合金であるPal Sportsが良いって事だな。
おまけ。
金属による音の違いについては以下の通り。
従来から音響用材料としては,E(弾性率)/r(密度)の値
が高いものがよいと言われている。すなわち,軽く曲がりに
くい材料がよいことになる。E/r の値が大きいということは,
理論的に音の伝播速度が速いことになる。
一方,音の振動を材料の内部で吸収しない方がよいと言わ
れている。この点からは,音響材料では,内部減衰率の低い
ことが望ましいことになる。
楽器用の金属材料としては内部減衰率の低いものがよいようである。さらに,楽器の場合,音色も大切でキンキンとした音は好まれないので,E/rは思ったよりも高くない値であることが推察できる。一般に,内部損失の少ない材料ほど響きがよく,艶があって硬い,つまり金属らしい音色であると言われている4)。しかし,音色については数値等による表現ができないので,紙面ではこの程度しか記述できないのが残念である。
TITANOVATION® をヤマハ㈱のテストプレイヤーが試奏したところ,既存の黄銅製マウスピースと比較して音に深みがなく,軽い音であった。Ti–6Al–4V 合金(E113.8 GPa および r4.43 Mg/m3)の E/r は 25.7 であり,黄銅(E98 GPa および r8.63 Mg/m3)のそれは 11.4 である。それゆえ,上述したように E/r が高すぎることが原因であると考えられる。
黄銅の E/r は 11.4 である。また,純チタン(JIS 2 種:E102 GPa および r4.51 Mg/m3)のそれは 22.6 である。そのため,純チタンでは黄銅と比較して音の伝播速度が速く,金管楽器に用いた場合,TITANOVATION® と同様にキンキンの高い音を発生すると考えられる。
チタンとステンを比べてみると、
・チタン E/rが高く音の減衰が低い
・ステンはE/rが低く音の減衰が高い
チタンは音響用材料としては優れているが、楽器としての音色ステンほどは好まれない。
なるほどねー、キンキンと高音が鳴るのは耳障りだもんね。
硬い金属ほど高音が出るから、純チタンよりもチタン合金の方が高音が出る。
肉薄ほど高音が出る。
これがマフラーにしたときに甲高い高音になる理由なんだね。
どこのサイトを見てもチタンマフラーが甲高い理由詳しく書いてねえ(笑)
さて、なんでこんな日記を書いたかというとチタンマフラーをゲットしたからなんだよね。
それはまた今度。