日常と非日常が、スイッチひとつで切り替わる。
軽自動車初の電動開閉式ハードトップ。
コペン最大の特徴はアクティブトップで間違いない。
軽自動車初の電動開閉式ルーフはVW『イオス』やミニ『ミニ コンバーチブル』などのルーフシステムを手がける独OASys社の手によるもの。
作動は油圧ポンプで同時に4個のモーターを動かしサイド&クォーターウインドも駆動。
12個のセンサーを備え、各部の作動状態を検知する機構も備えている。
同種のシステムは当時、高級スポーツカーであるメルセデス・ベンツのSL、SLK、トヨタのソアラ、そしてプジョー206CCが採用するのみ。
コペンは1個のモーターで油圧を起こし、屋根を開閉する。複数モーターで駆動するメルセデスやソアラと仕組みは少々違うが、開閉動作自体はそういった高価なクルマと同じ。
アクティブトップはクローズ状態でも流麗なクーペフォルムだ。
このアクティブトップはスイッチひとつでルーフを開閉できる。
操作は簡単でエンジン始動、パーキングレバーを引く、トランク内ラゲッジパーティション装着、室内天井左右のマニュアルフロントロックを引き下げる、開閉ボタンをオープン側に引く
これで全自動でルーフがトランク内に格納される。
開閉にかかる時間は約20秒。
さて、この電動開閉式ハードトップのアクティブトップだが、スポーツカーなら重い装置をつけなくても幌で充分では?と疑問に思う人も少なからずいる。
ダイハツ・デザイン部の山本叔弘氏いわく、
「確かにデザイナー側には、安くて軽いという理由から幌で充分だと言う意見もあった」
「しかし、同じく軽オープンのホンダ『ビート』、スズキ『カプチーノ』を分析すると、マニアックで男性ユーザーにしか受け入れられず、販売的に成功とはいえなかった。また幌が不安という意見も聞かれた」
「そこで幅広いユーザーに受け入れていただくために、単純操作で安心感の得られる電動開閉ルーフを選択した。また1999年の東京モーターショーに出品するにあたって何か新技術を取り込みたいとの思惑もあった。モーターショーのあとに行なったアンケートによって、コペンは男性にはもちろん女性にも人気があることに着目、電動ルーフは必須と判断した」
と述べていたという。
そだね、この電動ルーフあってこそのコペン!!
おもちゃ感と機械のギミックの融合が愛される理由の一つだ。
コペンには電動式だけではなく、樹脂製の取り外し可能な「ディタッチャブルトップ」も設定されていて、電動式よりも30kg軽くなっている。
ディタッチャブルトップ仕様はスポーツ派向けでトップを取ればさらに軽く、重心も下がる。
「スポーツパック」(足が固められ、フロア後半に剛性アップ用の追加ブレース装備)が標準になり、リアにはスポイラーと「Copen S」のプレート(「Boxster S」を意識?)。
アクティブ・トップで標準となるロールバーとエアロディフレクターはオプションとなる。
ディタッチャブルトップ |
トランクに関してはイージークローザー機能が搭載されている。
なので思いっきり締めずにトランクを閉じたら優しく押してイージークローザーでしっかり閉める、というように扱おう。
クローズ状態ではゴルフバックが入る210リットル(VDA方式)位の容量がある。
ディタッチャブルも同じ容量だ。(当たり前~)
意外と物が入るからびっくりする。
まぁ屋根をしまうし、なんなら二人乗りだから普通の軽にしてみたら後部座席+トランク部分だもんな…笑
オープンにするとトランク後方のパーテーションされたちょっとした所しか使えない。
だが、実は秘密の収納場所があるのだ。
トノカバー(ロールカーテンのようなもの)があって、これを巻き取ると少しくぼんだ部分がある。
ここに物を収納して、トノカバーが閉まればルーフの収納はOKなのだ。