操る。自在に、意のままに。
ボディサイズは全長3395mm、全幅1475mm、全高1245mm、ホイールベース2230mm。
着座位置は地上高410mmときわめて低く、FFモデルながらミッドシップのような地を這うドライビング感覚が得られる。
最大安定傾斜角度54°で推定重心高462mm。
このホイールベースはメーカーがテストを重ねて導き出したベストな寸法だという。
ボディはほぼ専用設計となる軽量モノコックボディ。
スポーツカー作りの上で重要なファクターとなる高いボディ剛性を確保するため、軽量化を意識した高効率な手法で補強を徹底。
ボディ中央部にダブルクロスビームを採用し、アンダーフロアにも強化構造材を配した。
フロアパネルを剛性が特に必要なセンタートンネル部のみ厚板化した3分割構造としさらに各部骨格の結合剛性を高めるブレース構造を採用。
ダブルクロスビームをはじめとする5種類のプレースを効果的に配置することで、クローズドボディを超える剛性を確保。
また、フロント・センターピラーブレースのストレート配置によるブレースそのものの重量削減などで、約25kgもの減量を達成。
ボンネット、トランクをアルミとすることで軽量化。
アルミボンネットは4.5㎏、トランクは6.4㎏。
ちなみにルーフは3.7㎏だ。
ラジエーター周辺の機能部品を一体化した新開発の樹脂フロントエンドモジュールによるフロント部重量の軽減とともに、大幅な軽量化を果たした。
が、車重は840kgと軽くはない。
ちなみにカプチーノは700kgとコペンに比べたら140㎏、大人3人分も軽い。
荒れた路面や段差を通過する時はめっちゃ剛性が低いのが分かる。
けどオープンカーってそういうもん(笑)
モノコック構造の屋根をとってしまうと剛性面でツラい部分があり、補強を簡潔に軽く作るにも時間がかかる。
当時のノウハウでは、旧型モデルの完成度が到達点だったみたい。
まあ運転してるとブルブル感があってこれは一般にスカットルシェイクと呼ばれるボディ剛性が低いオープンカーに良く見られる現象はめっちゃ感じるね。
安全性にももちろん考慮してある。
キャビンは高剛性として前後をクラッシャブル構造とすることで衝突時の衝撃を吸収・分散する衝突安全ボディ。
左右にはサイドインパクトビーム、ドア内衝撃吸収パットを備えたドアによる側面衝突の対応にも徹底。
オフセット衝突や横転に対する生存空間の確保を目指してフロントピラーを高強度にし、ロールバーも装着。
衝突を感知すると、燃料補給の停止、ドアロック解除、ハザードランプ点灯、ルームランプの点灯を自動的に行い、二次災害を防ぐ衝突感知安全システムも搭載。
またバリエーションとして“ディタッチャブルトップ”も設定。
屋根が取り外し可能で車重はカタログ数値でアクティブトップ車より30kg軽量。
タイヤは165/50R15の専用モデル。
回転方向指定型というこだわりようで、トレッド面剛性とサイドウォール剛性を高次元でバランスしていてサイドウォールにはワイヤーインサート構造を採用、コーナリング時のタイヤのよじれを極小にしてダイレクト感を高めている。
途中からBBSのホイールが設定されたが、BBSのホイールは鍛造はゴールドのセンターキャップなのだが初代コペンは鋳造だったのでシルバーとなっている。
サスペンションは熟成の進んだフロント・マクファーソンストラット、リア・トーションビームアクスルの組み合わせだが、アーム類の配置を見直すことでジオメトリや車体ロール軸をスポーツカーらしく最適化。
ダンパーはレスポンスに優れたガス封入式、シリンダーサイズは軽クラス最大の大容量タイプで操る楽しさを大いに演出している。
デタッチャブル仕様には高レートスプリング、高減衰力ダンパー、リアには優れた反応性をもつ別体タンク式付分離加圧ダンパー、リアパフォーマンスブレース(ストラットタワーバーのようなもの)からなるスポーツパックが標準装備(アクティブトップにもオプション装着可能)されていてより一層の高速旋回安定性とフラットな乗り心地を追求。
途中でビルシュタインのサスがラインアップされたが、これは十分に煮詰まっていなかったっぽくてサスに頼って性能を出そうとしていたとのことでビル足は微妙。
リヤ側に軽初だったトーコレクトブッシュの採用をしていて、コーナー進入時にトーインしてリアを動かしやすくしている。
なのにわざわざこのトーコレクトブッシュをキャンセルしてみんなが嫌いなアンダー仕様にするパーツも出ている。
コペンのサスペンション形式はミラ用をベースにしている(フロントにマクファーソンストラット式、リヤにトーションビーム式を採用)もののセッティング(味付け、特性)自体は専用だ。
ジオメトリーはYRVターボがベース。
オープンボディゆえに指摘される剛性面での不利をカバーするため、シャシーをしならせることでコーナリング特性を向上させる方向でセッティングしたり、ルーフの脱着(開閉)による重量配分の変化も考慮し、オープン時のフィーリング(乗り味)を重視したサスセッティングを施したりしている。
リヤショックの角度が大きく傾いているのも、単にスペース的な制約があったからというだけでなく、減速Gを受けた状態での後輪のリバウンド特性を想定したためだ。つまり「スポーツサス」をつくるためにメーカーも相当努力しているのだ。
しかしながら、コペンのノーマル仕様のサスペンションは「少々硬すぎるのではないか?」と評価されることが多い。
それは、ユーザーの購買年齢層がやや高かったことと、「スポーツカー」といいつつ、本格的なスポーツ走行に使われる機会はそれほど多くなく、ほとんどのユーザーが「街乗り+α」という乗り方をしていたため、メーカーが考える「スポーツ」との間にギャップが生じてしまったことが理由のひとつだが、実際問題として車高やサスストローショックの容量など物理的な制約によって「硬い足」にせざるを得なかったという部分も「ノーマルのスポーツ性」という方向性のセッティングというわけだ。
この技術と軽量・高剛性ボディ、機敏な旋回性能を生むショートホイールベースが結びつき、ステアリングワークに忠実な挙動をもたらすライトウエイトスポーツとしての高度な操作安定性と、しなやかな乗り心地を両立している。らしい。
確かにこの最適化されたコペンの足回りは標準タイプのサスペンションでもめっちゃ楽しい。
コーナーで進入角をキメてリアを流してハンドル一定でアクセルワークで駆け抜ける!
これが気持ち良すぎる!!
操作していて気持ちいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!
とにかくアクセルオンでまっすぐ走りたがるセッティング(いや、普通か)
んでも俺レベルの超絶加重移動が上手い運転をするとインナーフェンダーを擦る。
故にやはり本気で走る車じゃない。
エンジン自体が速くないし(笑)
ブレーキに関しては、フロントブレーキは当時の国産乗用車トップレベルの制動性能を実現した14インチベンチレーテッドディスクブレーキが装着されていて、熱容量を十分に確保、効きが素早く、車両の姿勢変化も少ない。
ローターサイズはφ246である。
リアドラムはφ180でダイハツのスポーツコンパクトカーと同等の容量だ。
また大径マスターシリンダーの採用でペダルストロークをショート化するとともに踏力をアシストする8インチブースターも採用、レスポンスのよいブレーキタッチを実現。
ブレーキペダルからタイヤに至る遊びやガタを極限まで詰め、ペダル剛性感を向上。