前回はブローバイガスの流れを勉強した。
簡単におさらいすると
ブローバイ還元システムによって常にクランクケース内を適切な負圧(大気圧以下)に保つことでポンピングロスを減らす。
さらにこの換気をすることでブローバイガスを除去することによりエンジンオイルの劣化を抑える。
俺は全然知らなかったけど、ブローバイの事を調べていると、「ブローバイガスの大気解放でパワーアップ」ってのが出て来る。
PCVシステムを理解すれば意味が無いってわかるよね。
物事の本質を理解しないと、簡単に騙されるいい鴨になるのだ。
さて、今までPCVバルブを清掃して再利用してきたけど、
清掃する手間があるなら素直に交換しろ
という神のお告げがあったので交換することにした。
モノタロウで品番を指定しても出てこなかったからダイハツディーラーにメールをして部品を発注。
バルブ S/A,ベンチレーション 12204-97201 1,518円
グロメット 90044-80534 440円
合計1,958円
バルブ S/A,ベンチレーション 12204-97201 グロメット 90044-80534 |
交換は簡単。
外してつけるだけ。
なのだが、調べるとグロメットは硬化しているので千切れてエンジン内に落ちてしまうらしい。
その前知識があるだけで心強い。
交換前に動画を撮ってみたが、結構怪しい音がしている。
掃除してもこの音がするのでこんなもんかと思っていた。が、実際は違った。
さ、取るよ |
PCVバルブ摘出 |
ここからが問題のグロメットさん。
グロメットを取ろうとしたらやはり見えている部分とエンジン内の間が千切れる。
なので小さめのカッターでエンジン内のグロメットに切れ込みを入れてそこをラジオペンチで摘まんで摘出。
見事にエンジン内に落とさずに拾い上げた。
エンジンの中を覗くとマジで汚い。
ほんと前オーナーのオイル管理がくそだったのがわかる。
硬化したグロメット |
エンジンの中はマジで汚い |
摘出したPCVバルブを見てみよう。
新旧比較してみたけど、うん、同じだな(当たり前
振ってみたんだけど、音が全然違う。
音がするからと言って完全に機能を果たしているわけではなさそうだ。
動画で撮ってみたけど、これは交換した効果がありそうだ。
裏が汚い・・・ |
あとはもう何も難しいことはないのではめ込んでいくだけ。
グロメットの穴は小さいのでPCVバルブを力でねじ込む。
グロメットを入れるよー |
グロメットおん~ |
グロメットの穴が小さい |
力でねじ込む |
完了 |
無事に交換が終了した。
最後、グロメットにPCVを刺す前にスロットルボディから出ているホースを先に付けてからグロメットにはめ込もう。
俺は逆でやってしまったから苦労した。
さて、肝心のエンジンをかけた時の音はどうなったか?
動画に撮ってみた。
異音が消えている!!
やはりPCVバルブの動作不良だったか…
これで一安心だな。
交換後の排気音を計測してみた。
回転数は同じなのに差が出ていた。
ほほう、これは何かしらの効果があるようですな。
PCV交換前のアイドル回転数 |
←アイドルが落ち着く前 アイドルが落ち着いた後→
なんだかわかりずらくなってしまった。
最初から簡素にすべきだった。
アイドリング時の同じ回転数での排気音スペクトル。
←PCV交換前 PCV交換後→
全然違う!!
PCVバルブを変えただけでこんなにも変わるか。
排気音はチタン独特の音~~
うーん、チタンマフラーのいい音。
で、試走してきた。
驚くべき変化があった。
アクセルが軽いのだ!!!
これにはマジで驚いた。
アクセルの踏み込み量も減っている。
OBD2の情報なので間違っていない。
こんな事なら最初から交換していればよかった。
んで、もっと驚くべき変化が。
クラッチを切るとエンストする笑
これにはもっと驚いた。
停車する為にクラッチを切る。
ㇲトンとエンジンが落ちる。
えええええええ!?!?!?!?!?
PCVバルブの動作が怪しい状態でECUがアイドル学習をしているから、ちゃんと動作するPCVに交換したことによって数値にずれが生じたようだ。
家に帰ってECUの再学習をしたら問題無くアイドリングするようになった。
アクセルも軽くなるし、ブローバイの流れも良くなるし交換最高!
掃除するなら交換を!