みなさんはシートにちゃんと座っているかな?
シートに浅く腰を掛けたり、腕がまっすぐになるくらいシートが後ろだったり。
なんでもローポジが良いと思って顎を上げて運転していたり。
正しいドライビングポジションは安全に運転できるばかりか疲れも軽減できる。
・素早く最大限に力強いブレーキがかけられる
・素早いステアリング操作ができる
・視界が良い
・疲れにくい
コペンはチルト&テレスコピックステアリングなので最適なドラポジが得られるようになっている。
きちんとした姿勢で座ろう。
・深く腰掛ける
シートの奥深くまで臀部を乗せ、お尻から大腿までなるべく多くの部分をシート座面に乗せて、ABSが作動するくらい力いっぱいブレーキを踏んでも体が動かないようにする。
背筋を伸ばし、顎を引き両肩もシートバックに付くように背もたれの角度を調整する。
すると骨盤が立つため、上体が骨盤にしっかりと乗り腰痛を抑制することができる。
シートと人間の接触面積が増えて面圧(単位面積当たりの圧力)が下がり長時間着座しても身体への負担が減る、つまり疲れも低減される。
接触面積が増えることで摩擦抵抗が増え、さまざまな方向にかかるG変化に対して身体のホールド性が高まる。
恐らくこれが出来ている人は二割未満じゃないか?
ちなみにこれはコペンのシートで最も重要な要素である。
コペン純正シートは深く腰を掛ける事で重心を下げる事が出来る。
その理由はこれ。
おしりの位置が純正レールよりもめっちゃ下げられているのだ!!
これにより重心を下げるという恐ろしい拘りようだ。
深く腰を掛けることでその性能をフルに発揮できるしいいこと尽くめやん。
尾骶骨をシートにめっちゃ押し付けようぜ!
・ブレーキペダルを力強く踏んだ状態で膝がやや曲がるように
前後スライドで足の位置を調整するが、その際にはクラッチペダルを一番奥まで踏み込み、それでも膝裏が十分に曲がる位置(座面と太ももの間にやや隙間ができる程度)まで前進させる。
ペダルを一番奥まで踏み込んでも膝裏が曲がる位置ならコーナーでGがかかり身体の姿勢が乱れても十分に足が届く。
・ステアリング上部を握って肘が曲がる程度に
ハンドルを持つ位置は9時15分か10時10分の位置に両手を置き肘が90度近く曲がるようにステアリングのチルト&テレスコピック機構で調整。
両手の拳をハンドルのてっぺんに置き、その時に両肩がシートバックから離れないようにシートバックの角度調整機構で調整。
これの通りにシート移動させたら俺は全然ダメだった。
というのも、コペンはクラッチが奥過ぎてクラッチに合わせると必然的にシートが前になる。
まぁ腕が詰まるのはいいとして、ヒール&トーをやると右膝が詰まってステアリングコラムにぶつかってしまうのだ。っていうか普通に窮屈。
(よくヒール&トゥって言ってるリテラシーが低い人いるけど、Heel & Toeなので発音はトーだから勘違いしないように。)
アクセルとブレーキの快適さを取るか、クラッチを完全に安全に切れる方を優先するか、めっちゃ悩んで結局快適さを取ってクラッチを切るときは膝を伸ばし切って切ることにした。
だけどそうなるとクラッチを切るときに体が動いてダメダメ。
シートに深く腰を掛ける事が出来なかった。
悩んだ俺はクラッチペダルを高くできないか検索してみたらいいパーツがあるじゃないか。
JURAN ハイリフトペダルカバー P05だ。
なんと20.5㎜も底上げしてくれる。
早速それを購入して取り付けてシートポジションを合わせた。
結果、めっちゃいい!!!!
いや、標準装備にしてくださいよマジでってレベル。
厚底クラッチペダルの恩恵でシートを最適化したら今度はシフトノブが遠くなってしまった。
1,3,5の奥にやる動作が遠いのだ。
そこでシフトエクステンションを購入して取り付けた。
ET-28 エクステンション 100 BK 12×1.25
だせえけど、最適化には代えられない!!!!
さぁ、きちんとしたシートポジションでドライブにでかけよう!!
おまけ
コペン純正シートにはこだわりがつまっている。
シートはサポート製に優れたバケットタイプで硬度の異なるウレタンを適所に採用し長距離走行でも疲れにくいようになっている。
純正RECAROシートはパットの堅さは標準と全く違っておりシート断面もより深くなっているので、お尻をしっかり安定させることができる。
さらにヒートシーターも付いてたりしてオープンカーには嬉しい装備だ。
そしてなにより低重心化に貢献している。
その着座位置はなんと410mm!!
どれくらい凄いのかABCトリオと比べてみよう。
AZ-1(またはキャラ)前後重量:41.7:58.3、 重心高426㎜、着座位置215㎜
BEAT(ビート)前後重量:42.1:57.9、重心高440㎜、着座位置265㎜
Cappuccino(カプチーノ)前後重量:52.2:47.8、重心高:450㎜、着座位置280㎜
Copen(コペン)前後重量:62.7:37.3、重心高:462㎜、着座位置410㎜
比べたらコペンは着座位置が全然高い!!!(笑)
そりゃそうだ、だってコペンは新規格のだから走る棺桶レベルの車達とは違うのだ。
それにコペンはスペシャリティカー寄りなので乗り降りしやすいのも重要なファクターなのだ。
コペンの着座位置と前後重量を加味した重心高を図に示してみた。
車の運動性能を考えた場合、重いパーツは出来るだけ中心部にマウントされていた方が良い。
車に乗っている重量物で一番重いのは人間だ。
コペンの場合、人間を車体中心に置くにはドアミラー付け根とドアハンドルの中間距離に人間が配置されているといい。
FFの理想的な重量配分は60:40とのこと。
コペンは車体だけで62.7:37.3なので赤丸よりも後ろに人が乗ることで60:40に近しい値になるかもしれない!!!
現行の新型コペンは61:39でルーフクローズで50:50にほぼ近い値になるという。
ってことは初代の旧型コペンはルーフクローズで51.4:48.6位になって、人が乗ってたら50:50になるんじゃないか!?
さすがこだわり抜かれた初代コペンL880Kだ…
ちなみにラリーでは、おしりを振りながら走るため、おしりには重いものをレイアウトしない方が運動性能は上がる、つまりコントロールしやすくなる。だからランエボはフロントヘビーなんだよなあ。